【衝撃的】「コミックスができるまで」を描いた漫画が涙ぐましいまでに壮絶・・・

漫画家の江野スミ(@shiro_saijo)先生が投稿した「コミックスができるまで」の作業解説が分かりやすくて勉強になります。漫画家志望者やコミックス作業未経験者、または編集志望者などに向けたものですが、少しでも漫画に興味がある人ならその裏側を知っておくことでよりコミックスに愛着が湧くかもしれません。

https://twitter.com/shiro_saijo/status/965563569646391296

今回の解説では、フルデジタルの環境でかつ、Web・アプリ雑誌の場合の工程を紹介。最初に“雑誌掲載までの順序”として、まず「原稿を担当編集へデータで送る」際の注意点(PSDファイルでは「トンボは出力しない」など)を含む送り方を説明。


次の流れとして編集者が写植指定(※文字の大きさ、フォントの種類などを決める)したデータを印刷所へ送り、受け取った印刷所が写植しつつ、ここで不備が見つかった場合は「印刷所→編集者→作家」と連絡してデータのやりとりが行われます。

これらの流れを経て完成したデータがようやく雑誌に掲載されますが、ここまでは上で言ったようにまだ“雑誌掲載まで”。この時点ではコミックスになるかどうかはまだ分かりません……!

ついにここから“コミックス作業”の解説が始まりますが、まずやってくるのが「校了(※ここでは、校正用にためし刷りしたものの確認のこと)」。本のページ構成を決める「台割」をもとにコミックス一冊分が紙にコピーされた「著者校」から、作家と編集が「おまっ、キャラの年齢設定間違ってるやないかーい」などさまざまな修正箇所を見つけ(見つかりまくる)、そこからできた修正データを再び担当→印刷所の流れで送ります。


と、この大事な作業ですが、同じかまたはそれ以上に大事な作業として「コミックスのカバーとカバー下」の用意があります。こちらは「修正してる場合じゃね~~!!」という言葉の通り、デザイナーさんに送るため“発売日の1カ月以上前が締切”と早めに作る必要があるものの、作者以外にも編集者、デザイナー、まれに編集長も参加してみんなバラバラの意見が上がるため「地獄のようなリテイクとラフが必要になりがち!」ということで、時間とクオリティーに追われるかなり大変な作業のようです。想像するだけで精神にきそう……。

重要なカバーができたら今度は「カット」。これは話と話の間や巻末にあるページのことで、ここに小話や挿絵や漫画を入れることでコミックス限定のプレミアム感を出します。他にも本分最初のページの「中扉(または総扉)」に、自身で挿絵をデザイン可能な「目次」、担当編集に任せることもできる「人物紹介やあらすじ」といったもろもろも用意して、それぞれのデータが編集者によって印刷所やデザイナーさんに送られます。


するとそれらの完全なデータを受け取った印刷所から修正された校了が到着。ここでもまれにデータミスで誤植等があるのでチェックしたり、またデザイナーさんにも早めになら届いたその日に注文をつけることもできるとのこと。そうやって締切まで修正を繰り返して完璧になったらコミックス作業がついにほぼ完了に。

あとは最終段階としてカバーとカバー下、そして帯の色校(見本)がやってくるので、ここでも修正したい箇所がないか確認したら終わりとなります。……が! 実は「コミックス販促作業」が同時進行だったり、これからその作業がやってくるとのことで実質まだ終わってません。


コミックス販促作業で制作するのは、購入特典のペーパーやPOP用イラスト素材、他にも特典グッズイラストや読者サービス企画があればそのプレゼント用色紙などなど……。依頼してくれる書店の数や編集部内の状況で描く数は変わり、また任意の部分もあるので、作家は「締め切りを守れる」「身体を壊さない」範囲で依頼を受けるようにというアドバイスも。なお、この作業についてはまったく何もない場合もあり、あえて請け負わないと決めている人もいたりするそうです。江野先生の「そして何もしなかった本の方が売れたりすることもある。世の中は混とんとしている」という言葉が心に来る……。

さて、ここまで解説していて果てしなくも感じるコミックス作業&販促作業でしたが、最後に締めとして語られたのは「全ての作業は無報酬」ですという衝撃のひと言。作家も編集者も営業さんもただ雑務や仕事が増えるだけとしつつ、それでもやるのは「コミックスを楽しむ人が増えて本の売上につながったら、みんながちゃんと生活できるようになるからだよ!」とまとめています。

江野先生はWeb漫画サイト「裏サンデー」と漫画アプリ「マンガワン」にて、主に性交渉で感染する病気“害獣病”がまん延する世界を舞台にしたダークファンタジー漫画『亜獣譚』を連載中で、現在第2巻までが発売中。裏サンデーで2話まで試し読みが可能です。


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