【お約束】ホラー映画に使われているトリック21選

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さらなる恐怖があなたを襲う。ホラー映画の常套句だ。

人々の恐怖心を刺激するホラー映画は、カメラの移動法から音声やフィルムの編集方法まで、さまざまな撮影技法を駆使して作られている。それは人間の心理学や生理学に対する深い理解に基づき、視聴者の心を操作するよう配置されたものである。

つまりホラー映画の製作者は、あなたをシートから飛び上がらせる方法とタイミングを知り尽くしているということだ。

ホラー映画はあらゆる映画ジャンルの中でも特にお約束が多いジャンルだ。そこに出現するフラグを知れば、得体のしれない怖さを回避することができるかもしれないし、逆にまた違う目線で楽しむことができるかもしれない。

1. 古典的なお約束

よくある古典的なお約束は

・暗く不気味な家
・通じない電話
・復讐を求める霊
・黒人が最初に死ぬ
・鏡を見ると写っている怪物
・愛し合っている最中に殺される
・行き止まり
・生存者は1人(大抵は可愛い白人女性)

といったところだ。


2. お約束を逆手に取る

最近では古典的お約束を逆手に取る手法もある。例えば、2017年の映画『ゲット・アウト』では「黒人が最初に死ぬ」「生存者は可愛い白人女性1人」というお約束を覆し、生き残るのは黒人男性1人だ。また鏡に怪物が映らず、視聴者を緊張させ続けるという手法もある。

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3. カメラトリック:ネガティブスペース

映画で言う「ネガティブスペース」とは、画面内にあるが、視聴者の注意が向かない余白的な空間のことである。

実はネガティブスペースが多すぎると、視聴者は不快感を感じる。画面内に何が飛び込んでくるか分からないと緊張するのだ。

「一体次はどうなるんだ?」。これこそが製作者が視聴者に与えたい感覚であり、そのためにほとんどがネガティブスペースで構成された暗い部屋などが登場する。

4. 狭いフレーミングと極端なアップ

狭いフレーミングも視聴者に不安を与える。

被写界深度が浅くなる極端なクローズアップを使うと、視聴者は周囲にあるものが把握できなくなり、罠にはまったかのように感じる。

そして画面の外に意図的に仕掛けが配置される。何もないこともあれば、殺人鬼が待ち構えているということもある。


5.不規則な動き

不規則な動きはカメラによっても、画面内の物体によっても作り出せる。

ブレア・ウィッチ・プロジェクト』や『クローバーフィールド』のようなカメラの異常なアングルや、役者の不規則な動きは視聴者に不安感を与える。

悪魔のようなカニ歩きやゾンビのような歩き方もよくあるお約束だ。

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6. ジャンプスケア

カメラの動きや音声トリックによって視聴者の緊張感が極限に達している時、怖いものを登場させると、シートから飛び上がるような恐怖を与えられる。これをジャンプスケアと言う。

現代のホラー映画では最も一般的な技法であるが、それゆえに過剰に利用されることもある。それだけ効果的なのだ。

7. 露出不足

カメラの露出とは、映像に通す光の量だ。ホラー映画ではわざと露出を不足させて、暗闇が多くミステリアスな雰囲気を作り出している。

8. 色相の変化

突然色相を変化させると、ムードやトーンを一変させることができる。赤から青へぱっと色を変えれば、幸せから悲しさへ、暖かさから冷たさへ、天国から地獄へといった具合に雰囲気を急転させることができる。


9. ローアングル

ローアングルで撮影すると、カメラが風景の中を移動するクリーチャーであるかのように見せることができる。草むらや密林の中で使うと特に効果的だ。

10. 音声のトリック:ノンリニア・サウンド

UCLAの研究によれば、悲鳴やピッチが劇的に変化するノンリニア・サウンドがホラー映画で使用されると、「場面の感情的インパクトを強化」できる。

視聴者の目はスクリーンに向けられているが、目は周囲を聴き続けている。ノンリニアサウンドは「肉食獣に襲われた動物の叫び声など、一般に脅威に直面した動物が作り出す」ものだ。

11. 可聴下音

20Hz以下の人間には聞こえない周波数の音を可聴下音という。風、地震、雪崩などによって自然に発生している音なのであるが、実は体はこれを感じている。ホラー映画では、こうした耳に聞こえなくても人体では感じるノイズを使っているのだ。

12. サウンドエフェクト:環境音

風切り音やフクロウの鳴き声など、ホラー映画では視聴者に不快感を与える環境音も用いられている。

こうした環境音は鳴らしたら直ちに恐怖感を与えることができる。暗闇の中で微かに響くわずかなノイズですら想像力を喚起させるからだ。

13. 音楽の同期

すでに述べたジャンプスケアを成功させる鍵は音楽だ。鋭く挿入されるカットだけでもびっくりするだろうが、それに合わせて仰天するような音楽が鳴れば、一層効果的であることは言うまでもない。

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14. 編集技法:ジャンプカット(素早いカット)

ホラー映画のジャンプカットは、見えなかった何かが起きたことを暗示する。例えば、殺人鬼が登場し、頭上に掲げたナイフを犠牲者めがけて振り下ろしたとする。しかしナイフが完全に振り下ろされる前にカットが変わる。

視聴者は決定的瞬間を目撃したつもりでいても、見てはいない。これは実際に明示されるよりも気持ち悪さを感じさせる。ヒッチコックの『サイコ』がその好例だ。

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15.予定調和対策

映画製作者は予測できるパターンを壊そうと企てるものだが、視聴者の中には先の読める映画を好む人も大勢いる。製作者にとってはジレンマだ。

視聴者が望む映画を提供しつつも、予測性の問題を回避するにはどうすればいいだろうか? その答えが期待だ。つまり何が起きるか分かったとしても、それがいつ・どのように起きるかまで分かるわけではないということだ。

16. 過剰なほど長いシーン

普通より長く感じるシーンは大抵意図的な演出だ。あるシーンが長いと感じた視聴者は、だんだん不安になってくる。

こうして時々やたらと長いシーンを挿入することで、プロットにひねりを加えることができる。

17. ストーリーテリング:ミザンセーヌ

ミザンセーヌとは、カメラの前に映るすべてのものを意味する。セット、小道具、俳優、衣装、照明といったものすべてだ。

これらを操り、視聴者に物語を語った上で、製作者は完璧なタイミングでそれを覆す。それは意外な黒幕の正体であることもあるだろう。ミザンセーヌを動揺させることこそ、ホラーの演出の王道である。

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18. 鏡

ホラー映画において、鏡は緊張を蓄積させる装置であるとともに、この世とあの世の境界でもある。また鏡はあるはずのないものを象徴するシンボルでもある。

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19. 記号学:シンボリズム

記号学とは、サインやシンボルの解釈に関する研究だ。ホラー映画ではシンボルが物理的メタファーとして機能する。

ホラーにおける一般的なシンボルには、十字架・磔刑・ブードゥー人形のような宗教を暗示するもの、墓地・棺・墓跡・骸骨・動物の剥製といった死を暗示するもの、鍵・ドア・窓・人形・マスク・鏡といったものがある。

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20. サブリミナルイメージ

サブリミナルイメージは一種のジャンプスケアのようなものだ。微かなイメージを挿入させることで、視聴者をギョッとさせることができる。

特に映画のあらすじを掴もうとしている時には効果的だ。ホラー映画でサブリミナルイメージが登場したら、「何だあれは?」といったセリフが聞こえるだろう。

だが、あなたが何だろうかと思い始めた時には、すでにそのイメージは消えてしまっている。

21. ミスリード

ミスリードもまたホラー映画の演出の王道である。映画の中には、最後に大どんでん返しを行うために、そのほとんどが視聴者をミスリードさせることに費やされているものもある。

最初に登場する容疑者は真犯人ではないというのは典型的なものだろう。だが容疑者は映画の残りの部分のために最も怪しい行動をとる。

そして視聴者にその容疑者が真犯人だと思わせておいて、最後の最後で本当の黒幕が登場する。古典的なミスリード法だ。

(参照元:21 Horror Movie Tricks That Completely Ruin the Fear Effect Once You Know Them | 22 Words

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