弱りきった子熊を助けた男性 命と逮捕の危険性がある行為だった

その日、オレゴン州でハイキングを楽しんでいたコーリーさんは、道端に横たわる小さな黒い動物を見つけました。

近づいてよく見てみると、それは子どもの熊でした。

助けたい…でも!

目は開いているものの、ぼんやりとした眼差しをしている熊。息をしているかもわからない状態だったそうです。

近くに母親がまだいるかもしれない…

そんな考えが頭をよぎった瞬間、コーリーさんは背中を冷たい汗が一筋流れるのを感じました。

もしも母熊と会ってしまったら、何の装備もないコーリーさんはひとたまりもありません。

もう息をひきとってしまっているかもしれないし

そう自分に言い聞かせ、静かにその場を後にしたコーリーさん。

少し離れた場所で再び子熊を見ていると…なんと、腕が小さく動いていたのを確認したのです!

「自分と同じように子熊も危険」

まだ生きていることを確信したコーリーさんの頭の中は、子熊を助けることでいっぱいになっていました。

コーリーさんは自身のFacebookで、当時の心境をこう語っています。

「自分も危険でしたが、子熊だって危険な状態でした」

「雨も降ってきたため、このまま子熊が死ぬのを見ているよりも、自分が助けなければいけないと感じました」

Corey Hancock ーより引用(和訳)

母熊が匂いをたどって追いかけてくる可能性を考え、コーリーさんは子熊を抱えて全速力で車を停めてある場所まで戻り、動物病院へと連れて行きました。

子熊は深刻な脱水症状と飢餓状態にありましたが、治療の甲斐もあり日に日に元気を取り戻しているとのこと。

身の危険をかえりみず、子熊を助けたコーリーさんに多くの称賛の言葉が寄せられる一方で、彼の行いは違法だとする声もあがっています。

アメリカでは違法行為?

アメリカでは、人間の匂いが染み付いた野生動物は、その後群れに馴染めなくなったり、人間や車に不用意に近づいて事故を起こす可能性があるとして、一般人が野生動物に触れる行為は禁止されています。

コーリーさんは、自らの行いが違法であったと自覚しながらも、こうコメントしています。

「人間と野生動物の関係は単純なものではありません」

「私たちは、たとえほかの種族であっても助けることができ、それは私たちだからこそ持ち得る美徳です。だからこそ、私はあの時、命を見捨てることはできませんでした」

Corey Hancock ーより引用(和訳)

本来であれば専門のスタッフに救出してもらうべきですが、一刻を争う状況の中、コーリーさんが助けなければ子熊は命を落としていたでしょう。

なお、今の所コーリーさんが罰を受ける予定はないとのこと。仮に罰金が発生したとしても、彼の善意に共感した人から「罰金は僕たちが募金で集めるよ!」との声が多数寄せられているそうです。


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