財布の中に使わない診察券の束 勝手に捨てたら『大損』するかも

いつの間にか財布の中にたまっているもののひとつが各種カード類だ。ポイントカードや会員証のほか、案外扱いに困るのが診察券。

病院やクリニックを1度でも行けば、必ず渡される。ほとんど使わない診察券、捨てたら問題だろうか。

障害年金の受給申請に必要な書類は

「持ってる病院の診察券の枚数ってみんなどれくらいなのだろう?」

2017年2月7日、ツイッター上にこんな投稿が寄せられた。たまった診察券を捨ててしまってよいのか、それとも保管すべきなのかと話題になった。例えば診察券を発行した病院がすでに廃院になっている場合、もう不要なようにも思える。

ツイッター上の議論の中で、ひとりが「捨てていいかな」とつぶやくと、別のユーザーが、

「絶対に捨てずに持っておいたほうがいい」

とツイートした。その理由は、診察券さえ残っていればカルテなどがなくても、「障害の公的年金の受給を申請する際、障害の原因となった症状で最初にかかったのがいつかを証明する武器の一つになる」からだという。

障害年金の受給申請では障害状態を証明するため、日本年金機構にさまざまな書類の提出する必要がある。診断書などと並んで重視されるのが、初診日を証明する書類だ。

通常は受診した病院でカルテなどをもとに「受診状況等証明書」を発行してもらうが、すでにカルテが廃棄されているなど発行できないこともある。そんなときは、「代わりとなる資料」を提出しなければいけない。しかし、公的な書類ではない診察券がそのような重要な資料となるのか。

社労士「初診日特定の資料になる可能性」を指摘

障害年金に詳しい社会保険労務士法人ステラコンサルティングの特定社会保険労務士、坂田新悟氏はJ-CASTヘルスケアの取材に対し、「診察券が初診日を特定する資料になる可能性は、十分あります」と答えた。病院が廃院になっていても、診察券を保管していれば初診日を特定できることもあるという。

「私が担当した事例でも、診察券によって初診日が特定できた例は多数あり、ご相談を受ける際も、最初に『診察券はお持ちですか』と確認しています」(坂田氏)

ただし、診察券だけでは不十分なケースがある。例えば病院名と患者名が記載されただけのものでは、資料としての有効性が低い。初診日や診療科が明記されていれば、病院の受付表などを組み合わせることで、有力な資料となるようだ。

「診療科も『内科』では難しいかもしれませんが、『心療内科』などの記載であれば、治療内容や障害状態を判断する資料となります」(坂田氏)

障害年金は誰もが必要になる可能性がある。たとえ使わない診察券でも財布の中の邪魔者扱いせず、きちんと保管しておいたほうがよい。


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