【怖くないホラー】某掲示板で大人気だった「寺生まれのTさん」のお話を紹介したい

寺生まれのTさんのお話をご存知でしょうか。 以前某掲示板で「寺生まれってスゴい…!」と大流行したショートストーリーです。

今回はたくさんあるショートストーリーの中でも、これだけは読んでほしい! と思う3つのお話を記載させて頂きました。

真っ赤なワンピースの女

俺は原付に乗って買い物に出かけた
普段どうり国道を走っていると真っ赤なワンピースを着た綺麗な女性が眼に映った
お、綺麗な人だな、そう思った瞬間俺は対向車線から来たトラックに撥ねられた
柔道を習っていた俺はとっさの瞬間受身をとる事ができたため両足を骨折する重傷ですんだ。

それから半年たったある日友人のKが同じくトラックに撥ねられた
直ぐに病院に駆けつけたが、Kに意識は無くその後死亡した
その場で救助に当たった人の話によるとKは「赤いワンピースを見てついよそ見しちまった…」
と呟いていたという、俺は驚いた。
アレは死神なんじゃないか?俺がそう思っている頃またあそこで事故が合ったらしい
話を聞いてみるとひき逃げらしく、この辺りは見通しがいいにも拘らずそういう事故が多いらしい
俺はあの赤いワンピースの女が死神だと確信した

数日後俺はバイトの先輩Tさんの車に乗ってその道を走っていた
Tさんは実家が寺で非常に霊感が強いらしく、俺は死神の話をしてみた。
「ふーん」っと素っ気なく聞いていたTさん、だが少し走ってからTさんが突然
「あの女か!」と叫んだ。見ると確かにあの赤いワンピースを着た女が道を歩いている!!
「そうです!あの女です!!」俺が叫ぶと「そうじゃない!あっち事だ!!」と正面を指すT先輩
見ると顔の抉れた女が対向車線を走るトラックの方向を狂わそうと、車体に飛び移っている所だった!
「ハンドル頼んだぜ…」Tさんはそう呟くと車の窓から上半身を外に出し、狙いを定め
「破ぁーーーーー!!」と叫んだ、するとTさんの両手から
青白い光弾が飛びだし、女の霊を吹き飛ばした
「これで安心だな…」そう呟いて片手でタバコに火をつけるTさん。
寺生まれってスゲェ…その時初めてそう思った。

ここからだして

友人が引っ越しをした。
引っ越し先は築10年の一戸建てで、そこそこの広さもある良い家だった。
だが、家賃が異常なまでに安い。周囲の物件の半分程度しかないのだ。
俺たちは「そんなに安いのっておかしい」「絶対いわく付きだぜ」
「夜幽霊に気をつけろ」等と友人をちゃかしていた。
やがてそいつは「そんな事は絶対に無い。来てみればどんなに良い家かわかる」
と言い始めた。
そこで、数人でそいつの家に遊びに行くことになった。

その家に入ると、やはりどこかイヤな気配がした。
そいつはしきりに「どうだ、なにもないだろ。おまえらは僻んでいるだけなんだ」等と言っていた。
一階を回った後、階段を上り二階を見て回った。
そこで、昔不動産関係の仕事をしていた家のことに詳しい男が首を傾げた。
どうかしたか?と聞くと「一階と二階の広さが違う。二階にはもう一部屋あるはずだ」と言う。
言われてみると、確かにおかしかった。
二階の廊下の先に、もう一部屋あるはずだった。
問題の廊下にみんなで行って、突き当たりの壁をよく見てみると、
壁紙が周りのものより新しい事に気がついた。
そこで、壁紙を引き剥がしてみると、男の予想通りに扉があった。
なにがあるのかとどきどきしながら戸を開けようとしたが、鍵がかかっていて開かない。
俺たちは友人の許可を得て扉を破ることにした。
数度の体当たりの後、扉は開かれた。
部屋の中には何もなかった。
ただ部屋の壁すべてに青いクレヨンでびっしりとこう書かれていた。

おとうさんおかあさんごめんなさいここからだしてください
おとうさんおかあさんごめんなさいここからだしてください
ここからだしてここからだしてここからだしてここからだして
ここからだしてここからだしてここからだしてここからだして
ここからだしてここからだしてここからだしてここからだして
ここからだしてここからだしてTさんだしてくれてさんきゅう

寺生まれってスゴイ、改めてそう思った。

家を守る犬

俺は彼女から深刻な相談をされた。

最近、自宅の老いた犬が
誰もいない玄関に向かってけたたましく吠えるというのだ

俺が彼女の家に挨拶に行った時も、
俺を見ても全く吠えなかった人なつっこいあの犬が
突然ものすごい剣幕で吠えるのだという、しかも時間を問わず。

不安がる彼女が霊を引き寄せやすい体質だったことを思い出し、俺は
寺生まれで霊感の強いTさんに相談する事をすすめた

ファミレスで3人で食事をしながら事の話をするとTさんは
「大丈夫、その犬は
帰ってきた先祖に挨拶してるんだよ、この時期だし」とのこと

すっかり安心した彼女を送り返すと、Tさんから連絡が…
「彼女の言っていた事だが、確認したい事がある
あの子の家の前まで案内してくれ」

深夜2時、彼女の家の前に行くと
確かに駐車場に繋がれた犬が吠えている。
「やはりな…」
そう呟いてTさんは彼女の家の向かいにある電柱に手を添えた
するとそこからスッと青白い光が走り
幾つもの亡者が彼女の家を通り抜けようとしているのが見える
しかし犬の抵抗に遭い、上手く通り抜けられない模様

「大した犬だ・・・ずっと家を守っていたのかい」
そういいながら犬の頭を撫でるTさん
「破っ」
Tさんの声と共に道は家を避け天に伸び、
虹のように遠くの空に伸びていった…

「何故彼女に嘘をついたんですか?」の問いに
「他人の女とはいえ、
可愛い子を無駄に恐がらせるのは男の仕事じゃないぜ…」

寺生まれはスゴイ、俺は久しぶりにそう思った。

…数日後、彼女の家の犬が老衰で亡くなったと聞いた。
悲しみにくれる彼女を励ましてやると
「ワン!」と元気なあの犬の声が聞こえた気がした

きっと犬はまだ家族を守っているんだな…
線香をあげながら俺は思った

家族を見守る犬はスゴイ、俺はその夜ちょっと泣いた


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